インターホンからテレビモニターホンに交換する方法を解説します。
※この交換作業には電気工事士の免許が必要ですが、知識として仕組みを知っておくと便利です。
テレビモニターホン

テレビモニターホンには、
・有線接続
・ワイヤレス(無線)接続
の2種類があります。
何を接続するかというと、
子機と親機です。
子機は玄関屋外側の呼び出しスイッチのある機器です。
親機は室内側のモニターのある機器です。
交換にあたり、有線と無線のどちらにするか検討することになりますが、
既存のインターホンがそれなりに良い場所についている場合や、
配線はないけど予算の縛りがない場合等は、
有線接続のテレビモニターホンにする方が良いと思います。
既存の配線がないとか、新設したい場所からかなり離れている等の場合、
もしくは電気工事はできないけどDIYで設置したいという場合には、
ワイヤレス接続を検討することになるかと思います。
どちらかと言えば、有線接続の方が良いです。
理由は、ワイヤレスの場合は壊れることが多く、電池交換が必要になるからです。

チャイムの配線もテレビモニターホンに使えます
電源の供給方法
チャイム・インターホン
チャイムやインターホンは、
親機に電池があり、玄関の押しボタンには親機から供給されます。
親機が電源直結になっているになっているものもあるようですが、
築古の物件では見たことはありません。
テレビモニターホン
次にテレビモニターホンの電源についてです。
基本的に有線・無線共に、親機の電源はAC100電源から供給してきます。
プラグ式のものと、直結式のものがありますが、
どちらも既存の壁内の電源ケーブルの電源を使います。(プラグ式はコンセント)
一方、玄関子機の場合は、
有線の場合は親機から、ワイヤレスの場合は電池から、
電源を供給することになっています。
ワイヤレスの場合はこの電池容量不足によって、「インターホンが使えません」と言った問い合わせが入居者さんから来ることがあり、
管理者としても、電池の容量に気を遣う必要があります。
玄関子機を交換

玄関子機は、
チャイムでも、インターホンでも、
既存の2本の線をつなぎ直すだけです。
ちなみにこの線は「ベル線」というAC100のケーブルよりも細い専用線です。
A1、A2と書いてあるので、親機と1対1でつなぎます。
親機の配線をする
ベル線の確認

まずベル線の位置を確認。
もともとがチャイムだったので、かなり上の方に配線されています。
(写真はテストのために仮に延長の結線しております。)
上の方に親機を付けるわけにはいかないので、
どうにかしてこの線を下の方に下ろしてくる必要があります。
電源(AC100)の確認

電源は当然下の方にあります。
電源コード式のものはこのコンセントにコードを差し込むだけ!なので、
電源コンセントの位置に合わせて、親機の位置決めと、
ベル線の配線経路を考えましょう。
一方、電源直結式の場合は、この電源から上に配線してくる必要があります。
今回はこのベル線のある穴と、電源の穴の間に柱があり、
どちらかの線を柱をまたがせる必要がありました。

親機の裏に間柱があると、ケーブルが接続できませんので、
設置個所の真裏に間柱がないかどうかの確認も必要です。
今回は電源コンセントの縦の線上に親機の配置をすることにしました。
そうなると、ベル線を間柱の中を通して右側に出さないといけません。
ということで、次の通り配線にすることにしました。
配線計画

当然、隠蔽配線(壁の中に配線を通す)のでなければ、
モール等で露出配線すれば、
この辺りの作業は必要ありません。
実際そこまで露出配線が気にはならないのではないかと思います。
さて、
写真の電源コンセントは上の方から来ているので、
ベル線の途中にある穴のケーブルから分岐させて、
上から電源ケーブルを下ろすのでも同じことです。
配線計画によって必要な材料も少し変わってくるので、
ここまでを事前に計画しておくと無駄がありません。
工事開始
まずは親機の位置を決めて、
ボックスを埋め込む穴をあけます。
ボックスを埋め込んだ方が、
親機の固定がしっかりするのと、
配線を通すのが楽になります。

ボードカッターで穴をあけます。
裏にケーブルがあるときは慎重に開けましょう。
ボードカッターがあると、いろいろと便利です。
次にベル線のボックス横の間柱に穴をあけ(ホルソーがあると便利)、
ベル線を電源ケーブル側(向かって右側)に通して下ろします。

今回はたまたま空の(使っていない)ボックスがあったので、
そこを経由してベル線を下ろしました。
後は、下したベル線と、電源コンセントから上に延長してきた電源のケーブルをボックスに引き込んでボックスを取り付けます。

テレビモニターホンの親機の取付金具のネジの位置は、このボックスとピッタリに作られているので、
このボックスに取付金具を付けて、
親機本体をひっかければ完成です。

隠蔽配線にこだわらなければ、
露出でベル線を通して電源コードでコンセントにつなぐだけです。
基本は有線接続を検討してみて、どうしても難しければワイヤレスしましょう。
どうやら録画機能付きのものが好きな方がいるようなので、
録画機能がある機種を選ぶと良いのではないでしょうか。