
コロナショックによるJ-REITの暴落
コロナショックにより、2020年3月時点で、J-REITが全銘柄にわたって暴落しています。
東証REIT指数を見ると、
直近の高値2月14日2,233ポイントが、
およそ1か月後の3月19日には1,145ポイントと、
およそ49%の下落率になっています。
※今回Googleの数字を使っていますが、チャート画面での調査なので、正確な高値・安値の数字や日にちが拾えていない可能性があります。

よく比較されるサブプライムショック時にはどうだったのかみてみましょう。
2007年5月18日2,602ポイントだった指数は、2008年10月10日には 734 ポイントとなっております。
下落率は72%と、恐るべき下落率となっております。
それでは両者についてまとめてみましょう。
原因 | サブプライムショック | コロナショック |
高値 (東証REIT指数) | 2,602 | 2,233 |
安値 (東証REIT指数) | 734 | 1,145 (途中経過) |
下落率 | 約72% | 約49% (途中経過) |
高値から安値までの期間 | 510日 | 35日 (途中経過) |
このように比較しますと、
・まだREITには下値余地がある
・今回の下落はかなり短期間
ということがわかります。
サブプライム高値圏から約1か月後の2007年6月29日時点では、
まだ2298ポイントで、約12%の下落率となっております。
今回のコロナショックによるREITの下落率/期間がサブプライムショック以上であることがわかります。
ただ、ここまでの下落は少し早すぎるので、
このままサブプライム水準まで急降下ということは考えにくいかと思います。
さて、
ここで次のグラフをご覧ください。

東証REIT指数の配当込みの推移です。
2007年から2009年までの下落がサブプライム時の下落です。
今回の下落がまだ反映されていないグラフですが、
REITの配当込みの指数の推移です。
REITの配当は高配当ですので、
仮にサブプライムの高値で買っていても、
10年後には利益が出る水準になり、
その後1.5倍以上の水準にまで上昇します。
(まあさすがに10年は長いですが・・・)
このサブプライムショックでの経験を生かすとすれば、
下落局面や低迷期に少しずつでいいから積立買いをしておくべきということです。
REITは高配当が魅力的ですので、
キャピタルゲインが狙えなくてもインカムゲインによるリスクヘッジが期待できますし、
配当金の額は低迷期でもほとんど変わりませんので、
塩漬けしていても配当はしっかり入ってきます。
ただし注意点もあり
J-REITにもいろいろな種類がある
J-REITと一口に言っても、
実はバラエティ豊かな、いろいろな種類のREITがあります。
・住居系
・商業系
・物流系
・ホテル系
・ヘルスケア系
・インフラ系
・総合系
etc
これらの種類があるにもかかわらず、
今回の下落では全て一様に下げています。
今回、ホテル・商業系については、コロナによる自粛により直接かつ急激なダメージがありますので、
下げるのが当然な状況ですが、
地震や洪水による被害ではありませんので、
例えば住居・インフラ系については、すぐに影響を受けるような状況ではありません。
買っていい銘柄と買うのを控える銘柄と、選別する必要があります。
しかし正解はない
どの銘柄をいつどのくらい買ったらいいかなんてことは、
結局よくわからないものです。
後になってみてはじめてわかるものです。
現時点で私が言えるのは、
この下落局面にコツコツ積立を継続していけば、
きっと花開く時が来るということです。
積立をされていない方は積み立てをするには良い時期ではないかと思います。
そして特に配当利回りが高く、配当財源も明確なJ-REITがオススメだということです。
頑張りましょう。