
築古の物件ですと、トイレに収納がないことが多いと思いますが、
トイレの収納は「便利」、というより、「無いと不便」なものです。
若干施工がめんどくさいところもありますが、
材料コストは非常に安価なので、入れ替えの際に随時施工していくことをオススメします。
トイレの収納棚の種類
トイレ収納には色々種類がありますが、
基本的にトイレの上部収納と言えば扉が付いているか付いていないかの差くらいでしょう。
今回は賃貸物件の付加価値リフォームなので、
最も汎用的、かつ安価、かつスッキリした仕上がりが目的です。
そうすると扉までは必要ないと個人的には思いますので、
扉なしバージョンをご紹介します。
ちなみに扉ありバージョンは次の通り。

この写真のように扉があった方が高級感が出て、スッキリとした空間が出来上がるのですが、
・木材カットの回数が増える
・コストが倍以上
・施工により時間がかかる
・奥の壁に換気扇が付いている場合がある
という理由によって、よほどこだわりの高級物件ではない限り、
棚板だけで十分だと思います。
トイレ収納棚の材料
- 棚板 1枚 900mm × 300mm
- 棚受け 2個
以上!!
ランドリー可動棚に引き続き、
今回も南海プライウッドさんをオススメしています。
コストも5,000円前後と、かなり安価で購入できます。
棚板と、棚受けのセットで、特に棚受けのスッキリ感は絶大です。
ちなみにホームセンターで収納棚と棚受けを購入する場合は、
通常このような棚受けしか売っていません。
もうちょっとおしゃれなものも当然ありますが、
あえておしゃれな棚受けでアンティーク調にしたいとか、
そういったことがない場合、どの棚受けが良いか迷います。
迷う原因は、棚受けが結構目立つからです。
そういった棚受けを目立たせず、スッキリと施工したい場合に、
南海プライウッドの収納棚が安価でお勧めです。
ちなみに、安さを求める場合、集成材のみで施工する方法もあります。

これは以前施工してみた事例なのですが、
1200mmの集成材を1枚買って、カットした端材を利用して棚受けにしています。
棚一枚をカットするだけなので、コストはかなり安いです。
ただ、DIY感を感じてしまうのと、集成材は汚れやすいので、
今は集成材を使おうとは思わないのですが、
自宅をリフォームしてくださった業者さんがこの集成材仕様を採用していたのでやってみました。
ちなみに一時期流行った木目の便座なのですが、破損率が高いのでオススメしません。
施工手順
1 幅の寸法計測と棚のカット
トイレの両サイドの壁の長さを測ります。
820mmくらいのことが多いと思います。
そこから「‐5mm」分引いた長さでカットします。

私は大工仕事が得意ではないので、
この丸鋸を使った作業はとても苦手です。
苦手がゆえに作業環境も整備していませんので、
簡易的な作業台にて作業しました。
このトイレの収納棚を施工する際の一番のハードルがこのカットでしょう。
ここさえ気合と根性で乗り切ってしまえば、後は楽なものです。
これくらいであれば苦手な私でも難なくカットできます。
2 棚受けの取付

基本的に天井からの距離で計測すると思いますが、
天井から約400mmか、床から約1800mmくらいに取り付けると丁度良さそうです。
片側を3点ビス止めするだけです。
ただ、通常この部分には下地がないので、石膏ボードアンカーを使うことになります。
ランドリー可動棚よりは想定荷重が低いことと、
両サイドの壁で荷重を支える方式かつビスの裏に棚が来るので、
基本的に石膏ボードアンカーで補強すれば、問題ないと思っています。
しかし、ホームセンターの普通の棚受け(アングル)の場合は、
壁側(片側)だけで荷重を支えるため、手前側に荷重がかかった場合に、
壁側にかかる負荷はかなり大きくなるので、アンカーでは不十分です。
両サイドに下地が必要です。
3 棚板の設置と固定
ここまでできればあとは切った棚板を、
棚受けに手前から奥に向かってスライドして設置します。
後は上からビス止めです。

棚受けの真ん中に1か所ずつと、奥の壁の真ん中1か所をビス止めして揺れ止めします。
これで完了。
とても簡単でスッキリしたトイレ収納棚の出来上がりです。
棚受けが目立たないのがとてもいいですね。

トイレ収納棚の設置コスト
南海プライウッドのセットでDIYをすれば5,000円程度で施工可能です。
コスト重視で集成材のみであれば1,000円~2,000円程度、
棚受け(アングル)仕様であれば、安くて3,000円程度でしょうか。
材料を買って施主支給で委託しても+10,000円~15,000円くらいでやってもらえるのではないかと思います。
是非リフォームの際に検討してみてください。