
建物はどんどん古くなっていきますし、
家賃も入居率も減少していきます。
事業としての不動産賃貸業もなかなかしんどい部分もありますので、
いつまで労働力投入できるかわかりません。
長期的安定収入が見込める超優良不動産を所有できればいいですが、
(地主さん以外の)多くの大家さんにとっては、
建物がいつまでもつのか、壊れるまで持ちますよ、
という方も多いと思いますが、
自分以外の家族にとって、多すぎる不動産は面倒なものでしょう。
家族にとっては1棟で良いから安定した不動産を残してほしいと思うでしょうし、
自分が動けなくなった時に多すぎる不動産があると、結構管理が大変です。
相続の問題もありますので、もめる原因にもなります。
私個人としては、年金代わりに不動産収入を得るというのは、
それはそれで良いんだけど、
現物不動産を所有するというのは、何かメンドクサイ事件や事故や問題が起こった時に、
所有者として責任を負い、対応していかなければならないリスクがあることを覚悟しておかなければいけません。
若い(元気な)うちは、リスクは背負って立つべし、なのですが、
年金代わりという意味では現物不動産よりももっとリスクが低くて流動性が高くて分割しやすい資産からの収入が望ましいと思っています。
太陽光発電事業はどうか
太陽光発電事業は固定価格買取制度(FIT)があれば、
アウトソーシングも出来て、利回りも比較的高くて、安定収入なので望ましいですが、
私が引退する頃にはFITは終了しています。
その後、現況の設備で卒FIT価格で運用しても、メンテナンスを考えるととても年金代わりにするには心許ない。
多分除草作業代と固定資産税くらい払うと残らなくなるんじゃないかなと。
それよりも、自宅を自家発電にして、オール電化にして太陽光のっけて蓄電池付けて電気自動車にして、
電気代とガス代とガソリン代を無料にした方がいいかもしれません。
今のうちに自家発電用の太陽光に投資しておけば、経費の削減と非常時への備えを低コストで実現することができます。
それにしても脱石炭発電とNTTの再生可能エネルギー参入のニュースを見ると、
将来的に新FITができてもおかしくない状況なのではないかと思うんですが、
もうあと10年後くらいには何か起こるんじゃないでしょうかね。
株の配当所得で生活する
そもそも収益不動産を買うのは不動産所得を得たいからです。
仮に不動産に関わらず、どのような所得でもいいのであれば、引退後は不動産所得よりも配当所得の方がおすすめです。
なぜなら前述のように、
不動産所得には金銭的な面以外にも様々なリスクがあるために、
事業として主体的に運営する気持ちと行動が必要です。
体が自由にならなかったり認知症になっても不動産収入が欲しいという人以外は、
配当所得についても考えてみてはいかがでしょうか。
そこで私が最近実行しているのは、
現物不動産から株式に資産組み換えを行っていこうというものです。
私は主にJ-REITを買っています。
2020年6月10日「私がJ-REITに投資する理由」
現在J-REIT全体では4.4%程度の利回りになっていますが、
私は主に利回り5~6%程度の銘柄を購入しています。
株式は値動きがありますので、日々評価額が変わり、
プラスになったりマイナスになったりしますが、
売らなければ損は出ません。
問題は配当の原資となる利益がきちんと長期安定的に出るかどうか。
そこが配当狙いの株式投資の目線になってくるわけですね。
配当利回りが高いというだけで買ってしまうと、
利益が出ずに値下がりし、さらに減配してしまうリスクがありますので、
中長期的な業績の評価が必要になります。
しかし株はスマホさえあれば売買できますから、頭と手が動けばいくら年をとっても大丈夫です。
REITの配当原資はわかりやすい
企業は様々な事業を行っており、
事業の評価をすることはなかなか難しい面があります。
そういった意味では、私にとってJ-REITは本業の不動産賃貸業と同じような構造によって運用されており、
配当の原資となるのが「家賃収入」と、明確です。
建物がある限り、運用主体が変わっても収益構造は変わりませんし、
それゆえ長期的な見通しがわかりやすく、事業の評価もしやすいです。
本来であればこの安定的な事業の評価をして評価額を算出する場合、
不動産の価格と同様に短期的に変動するものではなく、
ある程度長期的に変動していくべきところが、
株式市場に上場されることによって、価格が日々変動しています。
それがJ-REITを難しくさせているわけですが、
反面、不動産のデメリットである流動性の低さを解消させています。
ですから、不動産をいつでも買えて、いつでも売れるのです。
J-REITは個別の運用成績以外の外部の経済状況によって、
極端に割安になることがありますので、
その局面で利回りを見て割安に買っていくことができます。
おすすめは居住用不動産主体の投資法人
不動産投資家にとっては居住用不動産を運用する投資法人が一番わかりやすいので、
以下の銘柄を初めにチェックしてみると良いと思います。
3226 日本アコモデーションファンド投資法人
3269 アドバンス・レジデンス投資法人
8979 スターツプロシード投資法人
3282 コンフォリア・レジデンシャル投資法人
3459 サムティ・レジデンシャル投資法人
これらの銘柄の配当金利回りは現在3~5%程度となっていますが、
正直今はちょっと価格が高いような気がしています。
第一次コロナショック時には、5%~8%程度で購入できましたが、
市場が、居住用の不動産にコロナの影響はほとんどないことに気づいて、すぐに価格が戻りました。
この利回りは現物不動産の利回りと比較してしまいますが、
現物不動産は
表面利回り = 満室時家賃年収÷物件価格×100
で評価されて市場が形成されていますが、
J-REITの利回りは、
NOI利回り = {満室時家賃収入×(1-空室率)⊸維持管理経費)}
÷(不動産の購入価格+不動産の購入にかかる諸経費)×100
に近いものであって、
しかも各不動産投資法人が所有している不動産は1等地の不動産ばかりですので、
それを加味して考えてみると、
市場の状況によってはかなり割安に超優良不動産を購入することができるわけです。
仮に第2派が起こった時には余裕資産でGOです。
次に参考として、
「コンフォリア・レジデンシャル投資法人」の第19期決算説明資料4P を抜粋して掲載させていただきます。

このような都心1等地中心のポートフォリオを組むことは庶民には不可能ですが、
J-REITを買うことによってこれらの不動産を間接的に自分の資産とすることが可能なのです。
さすがにコンフォリアレジデンシャルは価格が高いですけどね。
その他の利回りの高いレジデンス系のJ-REITは、地方の物件だったり、築年数がやや古めであったり、スポンサー力、等の理由で相対的に高くなったりしていますが、
自分の所有物件とは比較できないくらいの優良不動産であることには違いがないのです。
最終目標は年間300~500万円
このように、将来的な資産として(J-REITにこだわる必要はありませんが)
株の配当所得というのは、メリットの大きいものだと思います。
私はJ-REITを中心に、インフラ系のファンドや、高配当の個別企業の株を買っており、
現在年間100万円超の配当金収入を見込んでいますが、
将来的には300万円~500万円程度を目標に買い増ししていくつもりです。
またJ-REITの配当所得についても書いていこうと思っています。