前回はホテルとオフィスまでご紹介しました。
J-REITのインデックスの構成割合の上位は、
・日本ビルファンド:オフィス系
・ジャパンリアルエステイト:オフィス系
・日本プロロジスリート:物流系
・GLP投資法人:物流系
・野村不動産マスターファンド:総合系
などとなっております。
物流系はコロナ禍でむしろ上昇してきましたので、
インデックスを下支えしてきたのは物流系かもしれません。
REIT全体は上昇傾向

2020年4月までにコロナショックで全ての銘柄がガクンと下げました。
現在安値から大雑把に半値戻しという状況ですが、
全体の利回りは約4%程度です。
今後上昇するためには、不動産から得られる収入が増えていく見通しが必要でしょう。
そのためには、オフィス系とホテル系に安心感が必要です。
物流系
コロナショック後、真っ先に上がってきてたのは「物流系」で、
「物流系」は現在も底堅く、需要にも陰りがなく、
物件そのもののNOI利回りも高いものが多く、
当面は超安定の投資先です。
全体的に利回りは低いですが、
CREロジスティクスファンドは「約4.5%」と、
個別では魅力的な利回りのものもあります。
住居系
住居系は常に安定稼働しておりますので、
コロナショック時もすぐに値を戻してきました。
ところが、最近になって住居の稼働率が振るわない状況になり、
2020年の夏以降は価格が下落しています。
REITは高い賃料のものが多く、企業業績の低迷や、個人の収入減、都心から郊外への人の移動などが影響しているものと思われます。
ただ、住居系はリーシングを工夫することで稼働率をコントロールしやすいため、
比較的短期に回復してくることは容易に想像できます。
しかし、株のPBRにあたるNAV倍率は1を上回るものが多く、
利回りも約3%後半ですので、
現在の水準でも割安感があるわけではありません。
スターツプロシードやサムティレジデンシャルは比較的利回りが高く、要注目です。
住居系は不動産を売却しやすいので、倒産リスクなどはあまり計算に入れなくてもよいと個人的には思いますが、
倒産した場合の解散価値に注目することも大切です。
上記2銘柄は今後別記事を書きたいと思います。
商業・ヘルスケア
商業系については、
当初コロナの自粛による家賃の減額やテナントの退去などのリスクを考慮する必要がありました。
しかし夏から現在にかけて力強く回復してきています。
すでに商業系に関するリスクは折り込み済みで、
収益も順調に推移している銘柄が多いです。
NAV倍率も1を切っており、利回りも5%弱と、
投資先としては魅力的なセクターです。
ただ、もう少しで当面の高値に到達しそうな雰囲気はあります。
次に、ヘルスケア系です。
ヘルスケア系専門は1銘柄しかありません。
「ヘルスケア&メディカル投資法人」です。
良い意味でも悪い意味でも安定稼働という感じですね。
収益にあまり変動がありませんので、
現在の水準としては適正か、やや割高圏に入りつつあるような印象です。
ただ、利回りは4.7%程度ありますので、
利回り目的でポートフォリオに組み込むのは良いかもしれません。
そうは言っても下がったところを拾ってくやり方がおすすめです。
投資は自己責任で
現状とりあえずざっと書いてみましたが、
投資の参考になるほどの情報ではないかもしれません。
個別銘柄の名前も挙げていますが、投資は自己責任でお願いします。
注目銘柄
今月の注目銘柄は「8951 日本ビルファンド」です

J-REITの中で時価総額1位。
オフィス系リートですが、先日ちょっとした出来事があって、
価格が低迷しています。
利回りは現在約3.8%でNAV倍率1.07ですが、
チャート的には割安で、今から上げそうな形です。
業績も持ち直しが期待できますので、
現在の価格には割安感がありそうです。
この銘柄の価格が戻れば、指数も上がりますので、
そういった意味でも注目したい銘柄です。
一旦700,000円が目標になりそうです。
※短期ではなく、1年程度の期間です