
インフラファンドをご存じでしょうか
東証に上場されているインフラファンドは7種類あります。
証券番号 | 投資法人名 |
9281 | タカラレーベン・インフラ投資法人 |
9282 | いちごグリーンインフラ投資法人 |
9283 | 日本再生可能エネルギーインフラ投資法人 |
9284 | カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人 |
9285 | 東京インフラ・エネルギー投資法人 |
9286 | エネクス・インフラ投資法人 |
9287 | ジャパン・インフラファンド投資法人 |
インフラファンドはJ-REITみたいなもの
REITは「Real Estate Investment Trust」の略なので、「不動産」に投資する投資信託なのですが、
インフラファンドは投資先がインフラ系(太陽光などの発電設備)に投資する投資信託です。
インフラって言ったら電気ガス水道とか、道路とか、そんなイメージですが、ほとんど太陽光発電への投資です。

この図はややこしそうに見えますが、赤い部分がインフラファンドです。
REITもインフラファンドも、基本的には所有権を持っているだけで、
基本的には全部外注しているイメージです。
運用から事務委託からだいたい外注して、投資法人自体はただの箱みたいなものでしょうか。
太陽光発電設備の所有権を持っていて、
別法人に設備を貸して、賃貸料を得るという仕組みです。
固定賃料と変動賃料
全てのインフラファンドをチェックしたわけではないですが、
日本再生可能エネルギーインフラ投資法人の例では、
最低でも固定賃料が入ってきて、
発電量が上振れた場合に、プラスで変動賃料が入ってきます。
天気の変化など、毎月かなりの売電の変動がありますので、
そういった変動リスクがヘッジされています。

上図の赤の横線が固定賃料のラインで、
ラインを上振れた場合は変動賃料が発生して、かつ積立口座に積立されます。
ラインを下ぶれた場合は、変動賃料が発生せず、積立口座から補填されます。
まあ20年一括借り上げみたいな感じですね。
平均利回りは6%
現在のところ、7銘柄の平均利回りは約6%となっていて、
投資商品としてはかなり高い利回りであります。
世の中には太陽光発電業者が独自に太陽光発電ファンドを売り出したりしていますが、
個人的には、上場しているインフラファンドに出資する方が良いと思います。
理由は言うまでもありませんが、
- 上場しているという信頼性
- いつでも売り買いできる流動性
- 開示されている情報量
という点。
私もインフラファンドには投資してきていますが、
利回りの高さよりも売却益が狙えるというキャピタルゲインの可能性というのが個人的には一番の魅力です。
コロナショック時に全力で買う
コロナショックの時に私が何を思ったかというと、
インフラファンドの売電と、住宅の家賃にはコロナは関係ないということでした。
そこで、コロナショックの下落時に、インフラファンドと住居系のJ-REITを買いました。
目論見通りすぐに反発したので短期で一旦売り抜けましたが、
その後も定期的にインフラファンドは買っています。
タイミングと銘柄
基本的には、発電量は20年一括借り上げという頭でおりますので、
インフラファンドの場合は特に、
上がっては下げ、上がっては下げ、
という周期的な動きをしています。

どうでしょうか。
綺麗な周期を描いていると思いませんか?
今後このような周期を描くかは不透明ですが、
とてもエントリーポイントがわかりやすいですよね。
また、銘柄についてですが、
これは私見ですが、
「太陽光発電設備に良いも悪いもない」
と私は思っていますので、
基本的な銘柄選定は利回りの高さ基準です。
あとは決算期ですが、
年2回が普通で、「いちごグリーンインフラ投資法人」と「エネクス・インフラ投資法人」だけ年1回しか配当をもらえないので、
私は年2回の5銘柄から選定しています。
インフラファンドの注意点
インフラファンドは火災保険、地震保険、利益保証などの保険に加入してますので、
天災リスクはある程度カバーされているようです。
しかし、
- 基本的には20年限定の事業
- 廃棄にかかる積立金の導入
- 発電側基本料金の導入
- 電力抑制の増加
- 出来高の低さ
と言ったような、
現時点では影響が見えにくい部分もあります。
特に20年限定という事業に対して、
どの時点まで現状と同じような「安定感」をメリットに感じて投資していけるものか、
なかなか見えにくいですね。
まあ、リスクのない投資はないですから、ある程度の割り切りも必要ですけれども。
あと、出来高の低さには気を付けてくださいね。
そんなところで、インフラファンドの紹介を終わりたいと思います。
今後、個別銘柄についても触れていこうと思います。