地銀って大丈夫?
地銀と言えば再編の嵐。
低金利で収入が伸びず、支店は統廃合で、人件費も削減。
本業がもうからないから副業を頑張っている。
などの印象が強い今日この頃ですが、
低金利がどうのこうのということより、
地域に成長産業があるのかっていう根本的なところが以前とは違う気がしています。個人的に。
不動産融資も基本的に全然リスク取らず、法定耐用年数がある限り、
地銀の融資は死んでいます。儲からないっていうより儲けに行ってない感じです。
では他業種はどうなんだって言っても、
ネット社会で実店舗はどんどん潰れているし、
どこに資金需要があるんだろうかと思います。
人口減少もネット化も加速していって、この先地銀はどうするんでしょうか。
地銀株はどうなっている
地銀全体で言うと、地銀ファンドの状況を見ていただきたいのですが、
概ねどこもこんな感じです。

株価は底をはっている感じですが、
もっと言うと下げ止まり感はあります。
業績的には、以下は中間決算ですが、
コロナの関係もかなりありますが、非常に表面的な見方をすると、
2013~2017年くらいの水準に純利益が出ているというところです。

単純に考えると、2013年~2017年の水準って考えると、
天井的には2倍くらいの可能性があるような気がしますね。
まあでも地銀ファンドの純資産残高を見てのとおり、
誰も買ってないような状況なのです。
投資は微妙?
地銀は儲からないし・・・
株も全然上がらないし・・・
っていう状況ですが、
2022年はちょっとわかりませんよ、と思っています。
私は2021年の秋頃から「愛知銀行」を買っていました。

この愛知銀行は中部銀行との経営統合の話で上がったと思いきや、
「愛知銀、22年3月純利益2.2倍 上方修正」
というニュースで上がりました。
愛知銀行は以前から業績上方修正していますし、他行もしていますが、
経営統合に加え配当の引き上げがあったので反応したのではないかと思われます。(たぶん)
しかし私は経営統合のニュースが出た段階で売却してしまったので、
爆上げには乗れませんでしたが・・・
チャートを見ると上がる形ですよね。
中部銀行との経営統合によってどのような影響があるのかわからなかったので、
リスクを取らずに売却しましたが、テクニカルで考えて行動してよかった気がしています。
反省点です。
このように地銀については、再編や業績材料によって上がる銘柄なので、
ちょっとした面白みのあるセクターではないかと思っています。
しかし根本的には、割安高配当という部分があるからこその上昇なのです。

これは株探の地銀一覧を利回り順にソートしたものですが、
利回り見ていったらすごいですよね。(愛知銀行は爆上げの後でもこの数字)
PBRも見ていただきたいのですが、実に割安です。
「地銀が保有する「資産価値の高い地元大企業株」TOP100」
上記の記事も参考になるかと思いますが、
銀行は大企業株をかなり保有しています。
その株の時価総額が、銀行本体の時価総額より高くなっている銀行もあり、
普通の企業であれば、買収して保有株を全部売却してしまえば大儲けという状況で、
実に不当な割安感のある水準です。
そういう観点で見ると、優良株を多く保有している銀行は比較的良い株価が付いていて、
そういう部分も市場がある程度評価していることが実感できます。
有価証券からの配当金等の収入もあるし、
地銀は経費削減や収入経路の確保に四苦八苦しており、
本業の収入が伸びないなかでも「利益」はある程度微増していくのではないかと個人的には考えています。
配当利回りが高く、危険な香りがする地銀ですが、
そうはいっても市場は過小評価しすぎではないでしょうか?
次回、もう少し地銀の話をしたいと思います。